はじめに:お正月は犬にとっても特別な時期?
お正月は家族が集まり、特別な食事や行事が行われる日本ならではの文化行事です。
しかし、私たちにとっては楽しい時間であっても、犬にとっては普段と違う環境や刺激の多い時間となります。
来客、食べ物、花火や爆竹など、さまざまな要素が犬にとってストレスになる可能性があります。
この記事では、犬と安全・快適にお正月を過ごすための注意点を、状況別に詳しく解説していきます。
1. お正月に注意したい食べ物と誤飲対策
お正月には、おせち料理をはじめ、普段より豪華な食卓が並びます。
しかし、犬にとって危険な食材も多く含まれているので注意が必要です。
代表的なNG食材:
- ネギ類(玉ねぎ・長ねぎ・ニラ):赤血球を壊す成分が含まれており、貧血を引き起こします。
- チョコレートや甘いお菓子:テオブロミンが中毒の原因に。
- エビ・カニ・イカなどの魚介類:消化に悪く、下痢や嘔吐の原因になることも。
- お餅・かまぼこ・昆布巻き:喉に詰まらせたり、塩分過多になる可能性があります。
誤飲対策としてできること:
- 食卓に食べ物を置きっぱなしにしない
- 犬の届かない場所で料理やゴミを管理する
- 来客に「犬に人間の食べ物はあげないように」と事前に伝えておく
2. 来客時のストレス対策と過ごし方
お正月は親戚や友人が集まり、犬にとっては知らない人が頻繁に出入りする非日常です。
来客ストレスが原因で、吠えたり隠れたり体調を崩す犬も少なくありません。
対策:
- 静かな場所に犬専用の避難スペースを作る
- 来客に犬との接し方を説明しておく(過度な接触は避ける)
- 無理に触れさせない
- 犬が興奮しすぎないように、お気に入りのベッドやおもちゃを用意
来客に慣れていない犬には、短時間から慣らすようにし、過度な刺激を避けましょう。
3. 花火・爆竹・除夜の鐘などの音対策
年末年始は、深夜に花火や爆竹の音が鳴ったり、寺院から除夜の鐘が聞こえたりします。
聴覚が敏感な犬にとって、これらは強いストレス要因です。
音への対策:
- 室内の窓やカーテンを閉めて音を遮断
- テレビや音楽をつけて、外の音を紛らわせる
- 音に敏感な犬には、音慣れトレーニングを事前に行っておく
- クレートや落ち着ける場所を用意し、犬の逃げ場を確保
震えたり吠えたりといった行動が見られたら、叱らずに優しく撫でて安心させてあげることが大切です。
4. 初詣・外出時のマナーと注意点
初詣に犬を連れて行く家庭も増えていますが、人混みは犬にとって非常にストレスです。
また、踏まれたり迷子になる危険も。
外出時の注意点:
- 抱っこやカートを使用し、人混みに足をつけさせない
- 迷子防止のために、迷子札やGPSタグを装着
- 極寒の日は防寒対策を忘れずに(服、靴など)
- 長時間の外出は避け、トイレのタイミングにも注意
犬同伴可の神社かどうかも事前に調べておきましょう。
5. お正月の遊びやイベントの楽しみ方
お正月だからこそ、犬と一緒にできる特別な遊びや体験を考えてみませんか?
おすすめの楽しみ方:
- お正月仕様の服で記念撮影(年賀状にも◎)
- 知育トイやコングを使って室内で楽しく遊ぶ
- 家族で簡単なトリック(おすわり・ふせ・待て)を練習しながら遊ぶ
- ペットOKの初詣やイベントに短時間で参加
犬にとって「飼い主と一緒に楽しく過ごす時間」が何よりのご褒美です。
6. 飼い主が気をつけたい生活リズムの乱れ
お正月は人間側の生活が不規則になりがちです。
犬はルーティンを重視する生き物なので、食事時間・散歩・トイレのリズムが狂うとストレスになります。
対策:
- 食事の時間はできるだけ変えない
- 散歩も短くてもいいので回数は維持する
- トイレのサインを見逃さない
- 寝不足にならないよう、夜は静かな環境にする
7. 冬場の体調管理と防寒対策
お正月は真冬のど真ん中。
体温調整が苦手な小型犬やシニア犬は特に注意が必要です。
冬の防寒ポイント:
- 部屋の暖房は適温(20〜23℃)をキープ
- 床に冷気が溜まりやすいので、ベッドはクッション性のあるものを
- 寒がりな犬には防寒服や靴の着用も効果的
- 暖房器具の火傷には要注意(ヒーターやこたつ)
8. まとめ:犬にとっても安心・安全なお正月に
お正月は特別な時間ですが、犬にとっては普段と異なる環境にさらされる日々でもあります。
「犬の目線」に立って事前に準備し、なるべくいつも通りのリズムを守ることが、快適で安全な年末年始につながります。
たくさんの刺激があるこの時期、犬の体調や気持ちをしっかり観察してあげましょう。
家族全員が笑顔で新年を迎えられるように、犬とのお正月も丁寧に過ごしていきたいですね。