はじめに
犬の健康は、食事から始まるといっても過言ではありません。
しかし、「年中同じフードを与えている」という方は意外と多いものです。
人間と同じように、犬も季節によって体調や必要な栄養バランスが変化します。
本記事では、春夏秋冬それぞれの季節に応じた犬のごはんの見直しポイントと工夫を詳しくご紹介します。
春|換毛期とアレルギーに注意
換毛期の栄養補給
春は多くの犬にとって換毛期。
新しい毛を生やすためにタンパク質やビタミンB群がより多く必要になります。
市販のフードだけでは補いきれないこともあるため、ゆで卵の白身や鶏ささみをトッピングして補うのもおすすめです。
花粉症・皮膚のトラブル
春はアレルギーも増える季節。
皮膚トラブルが出やすい犬には**オメガ3脂肪酸(魚油)**を含む食材を取り入れることで、皮膚の炎症を抑える助けになります。
夏|食欲不振と水分補給がカギ
食欲が落ちたときの対策
夏は暑さで食欲が低下する犬も多く見られます。
そんな時はウェットフードに切り替える、もしくはドライフードにぬるま湯をかけて柔らかくすることで食いつきが改善することがあります。
水分をしっかりと
脱水予防のために、水分の多い野菜(きゅうり・トマトなど)を細かく刻んでごはんに混ぜるのも効果的です。
ただし、与えてはいけない食材には注意しましょう(例:ネギ類・ブドウなど)。
冷たいフードは要注意
冷蔵庫から出したばかりの冷たい食事は胃腸に負担をかけるので、常温または少し温めて与えるのがベストです。
秋|食欲の秋こそ肥満に注意
栄養バランスを整える季節
夏に食が細かった犬も、秋になると急に食欲が増します。
しかし、ここで与えすぎると冬に向けて太りすぎてしまう危険があります。
高カロリーのトッピングは控えめにし、食物繊維を増やすことで満腹感をサポートしましょう。
秋の味覚を取り入れる
サツマイモやかぼちゃなど、秋が旬の食材はビタミンや食物繊維が豊富で犬にも適しています。
小さく刻んで蒸したものを少量加えると、季節の変化も楽しめる食事になります。
冬|体温維持のためのエネルギー強化
基礎代謝が上がる季節
寒さで体温を保つために、基礎代謝が上がる冬は、少し高カロリーな食事が必要になる犬もいます。
特に小型犬や短毛種は寒がりな子が多いため、しっかりと栄養を摂らせましょう。
温かいごはんのすすめ
冷たい食事は消化に悪く、体も冷やしてしまいます。
軽く温めたスープごはんや、ぬるま湯でふやかしたフードがおすすめ。
体を内側から温め、満足感もアップします。
冬こそ水分補給を忘れずに
冬は喉が渇きにくくなるため、水を飲む量が減る犬も多いです。
スープごはんにする、ウェットフードにするなど、食事から水分をしっかり補給させましょう。
季節の変わり目は体調のサインを見逃さない
季節の変わり目には、犬の体調にも小さな変化が現れます。
以下のような様子が見られた場合は、ごはんの内容を見直すサインかもしれません。
- 急に食べなくなった
- 便がゆるくなった
- 毛並みが悪くなった
- 皮膚が乾燥している
早めに獣医師に相談するのが理想ですが、まずはごはんの内容や食べ方をチェックすることが重要です。
まとめ|犬の食事は季節に合わせて柔軟に調整を
犬のごはんは、1年中同じでよいとは限りません。
気温や湿度、活動量、換毛期、体調など、季節ごとの変化にあわせてフードやトッピングを少し工夫することで、健康を維持しやすくなります。
とくに手作りごはんを実践している方は、**「栄養バランス」+「季節に合った食材」**を意識することが大切です。
些細な調整であっても、犬の健康に大きな差をもたらすことがあります。
季節ごとの食事に少しだけ気を配って、大切な愛犬が毎日元気でいられるようにしてあげましょう。