はじめに
犬にとって「ブラッシング」は、単なる毛並みのケアだけでなく、健康維持やスキンシップの時間でもあります。
毛玉や抜け毛を防ぐだけでなく、皮膚トラブルの早期発見やストレス軽減にもつながる大切な習慣です。
本記事では、ブラッシングの基本的なやり方から、犬種別のケア方法、嫌がる子への対応策まで、幅広く解説していきます。
1. ブラッシングの効果とメリット
■ 毛玉・抜け毛の予防
特にダブルコートの犬種(柴犬、ゴールデンレトリバーなど)は換毛期に大量の毛が抜けるため、日々のブラッシングで毛玉を防ぐことが重要です。
■ 皮膚の健康を保つ
ブラッシングによって皮膚に適度な刺激を与えることで血行が促進され、皮膚病の予防にもつながります。
また、ノミやダニの発見もしやすくなります。
■ 飼い主との信頼関係が深まる
犬とのスキンシップの時間としても活用でき、毎日のコミュニケーションを通して信頼感が増します。
2. ブラシの種類と選び方
犬種や毛質によって適したブラシは異なります。
代表的なブラシの種類と特徴を紹介します。
■ スリッカーブラシ
細かい針金が密集しており、毛玉を解いたり、抜け毛を取り除くのに最適。
中長毛種におすすめ。
■ ピンブラシ
先端が丸くなっており、毛を傷めずに整えるのに向いています。
長毛種に最適。
■ 獣毛ブラシ(ブリッスルブラシ)
天然毛でできており、毛並みのツヤ出しに使用。
短毛種に向いています。
■ ラバーブラシ
ゴム製で、短毛種の抜け毛除去やマッサージ効果があります。
シャンプー中にも使えます。
3. ブラッシングの頻度とタイミング
■ 短毛種
(例:パグ、フレンチブルドッグなど)週に1〜2回程度でOK。
毛が短いため毛玉にはなりにくいが、抜け毛対策として定期的に行うとよい。
■ 中毛種
(例:柴犬、コーギーなど)週に3〜4回。特に換毛期(春・秋)は毎日ブラッシングが理想。
■ 長毛種
(例:シーズー、マルチーズ、トイプードルなど)毎日または1日おきのブラッシングが望ましい。
毛玉やもつれの原因になるため注意。
4. 嫌がる犬への対応法
■ 最初は短時間から始める
いきなり全身をブラッシングするのではなく、背中やお尻など触られやすい部位からスタートし、徐々に範囲を広げましょう。
■ おやつでポジティブな印象をつける
ブラッシングの後におやつを与えることで、「ブラッシング=楽しいこと」と認識してもらう工夫が大切です。
■ 無理をしない
無理に押さえつけると逆効果になる場合も。
嫌がるときは一旦やめ、時間をおいて再チャレンジを。
5. 犬種別の注意ポイント
■ トイプードル
毛が細く絡まりやすいため、毎日のブラッシングが必要。
ブラシに加えてコームも使うと◎。
■ チワワ(長毛)
毛が柔らかくもつれやすい。
特に耳の裏側や首回りに毛玉ができやすいので重点的に。
■ 柴犬
ダブルコートで換毛期に大量に毛が抜ける。
スリッカーブラシと抜け毛用のファーミネーターがおすすめ。
■ ゴールデンレトリバー
全身をくまなくブラッシングする必要があり、毎日ケアできると理想的。
コートの下に抜け毛が溜まりやすい。
6. ブラッシング時の注意点
- 静電気が起きないよう、湿らせたタオルで軽く毛を拭いてからブラッシングすると良い
- 無理に引っ張らず、毛玉がある場合は少しずつほぐすように
- ブラシの汚れも定期的に掃除し、清潔に保ちましょう
まとめ
犬にとってブラッシングは、毛の手入れだけでなく、皮膚や心の健康を守るための大切な時間です。
犬種や毛質に合わせたブラシ選びと、適切な頻度・方法を身につけることで、愛犬との暮らしがより快適になります。
日々のケアを丁寧に行い、愛犬が気持ちよく過ごせるようサポートしていきましょう。