
犬が吠えるのは自然な行動ですが、過剰な吠え癖はご近所トラブルや飼い主さん自身のストレスにつながることもあります。
今回は、愛犬の吠え癖を無理なく改善するための方法を、原因別に詳しくご紹介します。
なぜ犬は吠えるのか?原因を知ることが第一歩

吠え癖を改善するためには、まず「なぜ吠えているのか」を知ることがとても重要です。
主な原因には次のようなものがあります。
- 警戒心・不安感
知らない人や音に対して吠えることがあります。 - 要求・アピール
「遊んでほしい」「ごはんが欲しい」など、何かを求めて吠える場合。 - 退屈・運動不足
エネルギーが有り余って、吠えることでストレスを発散しているケース。 - 恐怖心
大きな音(雷や花火など)や見知らぬ環境に怯えて吠えることも。 - 習慣化
過去に吠えたことで要求が通った経験があると、習慣になってしまうこともあります。
原因を理解せずに叱ってしまうと、犬の不安をさらに強めることもあるので注意しましょう。
吠え癖を改善するための基本的な考え方
吠え癖を直すために大切なのは、「吠えても意味がない」と犬に理解させることです。
ただし、ただ叱るだけでは逆効果になる場合もあります。
正しい方法で、犬の気持ちに寄り添いながらアプローチしましょう。
ポイントは次の3つです。
- 無視をする(要求吠えの場合)
- 吠える前に対処する(警戒吠えの場合)
- 静かにできたらしっかり褒める
これを一貫して続けることが、吠え癖の改善につながります。
具体的なトレーニング方法

① 要求吠えには「無視」が鉄則
犬が「遊んで!」「ごはんちょうだい!」と吠えて要求してきたときに、応じてしまうと、「吠えれば望みが叶う」と学習してしまいます。
この場合は、吠えている間は絶対に反応せず、犬と目も合わせないことが大切です。
静かになったタイミングで優しく褒め、要求に応えてあげましょう。
② 警戒吠えには「安心感」を与える
インターホンや知らない人に吠える犬には、怖がる対象に対してポジティブな印象を持たせるトレーニングが有効です。
例えば、インターホンが鳴ったときにすぐおやつをあげるなど、「音=いいことが起きる」というイメージを植え付けていきます。
少しずつ警戒心が薄れ、吠えにくくなります。
③ 退屈が原因なら「運動」と「知育玩具」で発散
エネルギーが有り余っている犬は、散歩の時間を増やしたり、ボール遊びや知育玩具を使った遊びを取り入れるのがおすすめです。
しっかり身体と頭を使わせることで、吠えがぐっと減ることがあります。
④ 恐怖心から吠える犬は「無理に慣れさせない」
怖いものに無理に慣れさせようとすると、かえって恐怖が強まってしまうことがあります。
少しずつ距離を取りながら、犬がリラックスできる環境を整え、焦らず進めることが大切です。
⑤ 「静かに」のコマンドを教える
吠えることをやめた瞬間に「静かに」と声をかけ、ごほうびをあげる練習を繰り返すことで、「静かにする」という行動を覚えさせることができます。
このコマンドをマスターすると、吠えをコントロールしやすくなります。
吠え癖改善は一朝一夕ではない

吠え癖を直すには、時間と根気が必要です。
犬にとって吠えることは自然な本能なので、完全にゼロにするのは難しいですが、状況に応じてコントロールできるようにすることは十分可能です。
大切なのは、「ダメ!」と感情的に叱るのではなく、冷静に正しい行動を教えてあげること。
そして、愛犬のペースに合わせて、少しずつ進めることです。
まとめ
吠え癖に悩む飼い主さんは少なくありませんが、正しい方法で向き合えば、少しずつ必ず改善できます。
吠える原因を見極め、それに応じた対応を取り入れ、愛犬とのより良い関係を築いていきましょう。
焦らず、愛犬を信じて、ゆっくり進めていきましょう!